『あおくんときいろちゃん』

絵本タイトル:あおくんときいろちゃん

作者: レオ・レオニー(作・絵) 藤田圭雄(訳)

出版社: 至光社

絵本のツボと特徴・魅力


色を楽しんでいるのか、形を楽しんでいるのか、このストーリーなのかしら?と毎回読んでも引き寄せられる本です。おそらく私の感じる絵本のツボは、あおちゃんときいろちゃんが「うれしくて、うれしくてとうとうみどりになりました」という言葉と色彩の技法を援用し青と黄が緑になり合わさることで「嬉しさ」を表現しているところだと思いました。また、合わさることは絵画的技法上では「混色」というけれど、このことで今までの色と違う色になって帰ってきた子どもたちを大人のぱぱやままは気づきにくいことも、ある意味大人社会を風刺しているようにもとれました。あおくんのぱぱやままがきいろちゃんを抱いて初めてなぜあおくんが「みどり」
になったのか理解したところは、子どもの感性が大人になると見過ごされ、知らずに枠組みを作っているのかな?と自問自答した作品です。それぞれの「色」も損なわず「混ざる」ことも楽しめる人生っていいよね。
この絵本のおすすめは、塚本浩美

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