作者 よこた きよし 作) いもと ようこ 絵)
出版社 金の星社
絵本のツボと魅力)
大きな木がありました。おおきな木には大きな穴が空いていました。その中に入ると不思議な夢を見るのです。
うさぎ、きつね、おじいさんくま、旅の若者が次々に穴の中に入ると、現実に起こった出来事を解決するかのような夢を見るのです。それはたぶん、潜在的に持っている自分の解決策だと思えるのですが、素直な気持ちにさせてくれるこんな木があったらいいなと思います。
そして、この木の威力は長い長い年月を経て出来上がったもの。一長一短には完成しないのだということも知らしめてくれます。優しくすべてを包み込むこの木が好きです。この木は子どもにとっては母親でしょうか。教師なのでしょうか。こんな大きな木になりたいと思える本です。
特に、「おおきな木になるためには しっかい根っこをはらなければならない」その言葉が強く心に残ります。
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