『きつねの窓』

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作者  安房 直子 作)
出版社 ポプラ社
絵本のツボと魅力)
一人ぼっちの白きつねと一人ぼっちの作者が桔梗の汁で染めた指で、ひし形の窓を作ると、今はこの世にいない母親や、大切な恋人・亡くなった妹が、映し出され、大切な宝物を再確認する。
 美しい桔梗の草原、しゃれた染め物屋。そこで繰り広げられる、白い子ぎつねとの会話になぜか、ジーンと胸を打つものがあった。大切な思い出と生活の糧であろう鉄砲を交換しても、ちっとも惜しいと思わなかった。
 夢心地で家に帰り、生活習慣に従い手を洗ってしまった。アッと気付いたら、もう現実に引き戻されていた。もう一度白きつねに指を染めてもらおうと山をさまようが会えることはない。
 しかし、夢・思い出はしっかり確認でき、自分なりの再会方法を見つけたんだろう。
この絵本のおすすめは しょうじ よしみ

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