作者 佐野 洋子 作・絵)
出版社 ポプラ社)
絵本のツボと魅力)
うまれたくなかったからうまれなかった子どもは、うまれなかったから疲れたり、痛いおもいをしたりすることもなかったが、トマトのはたけの色や香りもなめてくれる犬のあたたかさもわからない。他人の痛みもわからない。なにもかもが“かんけいない”。しかし、うまれたあとは痛みも感じるし、カにさされれば痒みも感じる。そして何よりおかあさんの、ひとのあたたかさを知ることができた。何もしなければきずつくことはないが、手に入れることができるすてきなものも手に入れることができないと気付かせられる。
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